合格発表

塾や講習、模試から帰って来た時はいつも、

「楽しかった？」

と聞いていました。

返事はいつも、

「ふつうー」

「べつに」

なのですが、本命の検査後に言った言葉は、

「すっごく楽しかった！」

と初めて聞く返事だったので、期待してしまいます。

合格発表の日、

「結果がどうあれ、自分の目で確かめたい。」

という本人の希望で、発表の時間に合わせて学校へ向かうことにしました。

ところがバタバタしてしまい、結局移動の途中で発表の時間をむかえてしまいました。

「結果は教えないで。掲示板を見たいから。」

と娘が言うので、失礼して私だけスマホを見ることにしました。

緊張でうまくスクロールできません。

番号ありません…

ん！

画面をちゃんと上まで上げたら…

ありました…

1番上 (最初の番号) だったので、スクロールしきれていませんでした。

隣に座る娘は、まだ結果を知りません。

でも、黙っていられず

「結果は出ているんだから、見なよー。」

と、強引に結果を確認させました。

その後、電車内で奇妙な親子が声を押し殺しながら大騒ぎでした…

駅から学校まで行く途中で、何人かの親子とすれ違いました。

合格書類の入った茶封筒を持ってにこやかに歩く親子がいれば、悲痛な表情の父親と一緒に歩く無表情な子もいました。

これが、受験(検)なのだと実感した瞬間でした。

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